2008年11月10日月曜日

シッコ

前から話題になっていたマイケル・ムーア監督の
「シッコ!」のDVDを見ました。

先進国の中で唯一、国民皆保険のない国アメリカ。
国民は民間の保険に加入するしかありません。

高額の保険料が払えないため、未加入が5000万人
そして年間18000人が医療を受けられずに死んで
いくそうです。

幸い高い保険料を払う事ができ加入できても、いざ
保険金給付になるとなんだかんだいちゃもんをつけて
支払わない。医師までもが保険会社から高額の報酬を
もらうためにこのいちゃもんつけに加担する。
もうぐちゃぐちゃな状況がオソロシイほどに描かれて
います。全体的に皮肉たっぷりなのでオソロシイながら
も笑ってしまうのですが。

アメリカに国民皆保険がない理由は

「自分の実力で金持ちになった人が、貧乏人の医療
費を負担するため高額の保険料を払うのは納得できない。」

「保険システムを国家が運営するなんて社会主義的だ。
民主主義の危機だ。」

・・ということらしいのです。

(保険業界からの政治献金云々もあり?)

対して、カナダ、イギリス、フランス、はては
アメリカが忌み嫌うキューバですら医療費はほぼタダ同然。

私たちが当たり前のように享受している健康保険の
ありがたみが身にしみます。
それと同時に、医療崩壊がいわれるいま、
このシステムを破綻させずに大切に維持していくことを、
国家も国民もきちんと考えていかなくてはないらいと
痛切に感じます。

自分で防げる病気(生活習慣病)にわざわざかかる。
これ以上の医療費の無駄づかいはないと思うんだけどな。

できる努力は自分でする。
さもないと盲腸手術で数100万円の時代がやってきても
おかしくないことを自覚しておきたいものです。

あまり暗くならずに、でも真剣に考えさせられる映画
でした。ぜひ、一度ご覧ください。