2013年7月27日土曜日

Liquid Candy

暑い日々が続きます。外出先でも水が手放せません。ところがよくよく見ていると子供達の手にしている液体はほとんどが清涼飲料水かスポーツドリンク。水や麦茶を飲んでいる子を見る事はまれです。子供達のさわやかな笑顔がこのまま続いてくれる事を願ってやみませんが・・・

今やアメリカ人は大人の3人に2人、子供の3人に1人が肥満。そして肥満関連の医療費は年間1.9兆円にものぼると言われています。清涼飲料の消費量増加が原因の一つと言われています。

標準的な清涼飲料水の560ccボトルでスプーン15〜18杯の砂糖が含まれ、カロリーは240kcalです。

大きなサイズ(1.8リットル)ではなんと700kcal!
これは吉野家の牛丼並盛りを超越するカロリーです。

そんなカロリーですが、いかんせん飲み物ですから同じカロリーであっても、牛丼など食事に比べると満腹度は低い。カロリーをとっている自覚はないのでさらに普通に食事をしてしまう訳です。まさに「飲んだら忘れちゃうカロリー」。


広告戦略にもぬかりはありません。
アメリカの2006年のデータではざっと見積もって320億円もの巨費が炭酸飲料の広告に投下されています。子供への直接的なアピールにも巨費を使っています。

ハデな広告の甲斐?もあって、この「飲んだら忘れちゃうカロリー」はうなぎのぼり。
1日の摂取カロリーに占める比率は70年代はわずか4%でしたが、今や10%越え。

特にティーンエイジャーに顕著だそうです。
彼らの1日摂取カロリー中のシェアでは、ピザ(213kcal)を抜いて清涼飲料水(226kcal)が堂々のTOPです。こんな状態がいいはずはありません。

・1日336cc以上飲む子供の1.5年後の肥満リスクは1.6倍

・1日1〜2缶飲む人のII型糖尿病リスクは26%UP。
 特に10〜20代、そして日本人を含むアジア人にはリスクが高くなる。

他にも心疾患のリスク、血栓のリスクも高くなるとの研究結果もあります。

Liquid Candy 
「液体のキャンディー」と呼ばれる清涼飲料水。

それは決して「水」ではないということをもっと沢山の人にわかってほしいですね。

(参考:Harvard School of Public Health The Nutrition Source)


















2013年7月23日火曜日

14,400リットル

見えないものほどコワイのかも。

日曜は久々のお休みで家にいると、そこはかとなく漂うスモーキーな香り。
ちょっと涼しいし、BBQには最適だね!などと思いつつのんびりしていたらいきなりサイレンが!

なんと隣家が火事という人生二度目の出来事に遭遇した次第です。

幸いにしてぼや程度で消し止められたものの、しばらく付近に漂うこげた臭い。臭いがするという事は粒子が鼻腔に入っているわけだ、などとマニアックな連想が始まりました。吸っている空気ってどの位健康に影響するのだろうか・・・?

ハーバード大学公衆衛生学部の研究により高いレベルの大気汚染に曝された妊娠中の米国女性は汚染レベルの低い地域に住む女性に比べて、自閉症の子供を持つリスクが2倍であったことが、明らかに。

ディーゼル排気微粒子や水銀については、5つのグループに分けられた最上位(もっとも汚染がひどい)20%の地域に住む女性は最下位(もっとも汚染が少ない)20%の地域に住む女性に比べ、自閉症の子供を持つ割合が2倍であることが示唆されたそうです。

他の種類の大気汚染、鉛、マンガン、塩化メチレン、複合金属汚染も同様に自閉症リスクは高かった模様。これらの汚染が最もひどかった地域に住む女性は、汚染が少なかった地域に住む女性よりも、自閉症の子供を持つ割合が約1.5倍高かったそうです。

妊娠中ということは子供はお腹の中ですから直接空気には触れていない。つまりお母さんの吸った空気中の物質が血液中に入り、胎盤を通して子供ががなにがしかの影響を受けた、ということになります。

食べ物や水に比べると意識しにくい空気。
なんと一日14,400リットルも吸い込み、しかも選択の余地なし。

添加物を避けるごとく
「なるべく吸わないようにする」

とか

ボトルの水を買うごとく
「他の産地の物をお取り寄せ」

という訳に行きません。
目の前の空気を吸うしかないのです。

妊婦さんでなくても、吸った14,400リットルの空気に含まれる汚染物質が体内になにがしかの影響をおよぼす可能性は同じ。

理想の環境に住めない身としては、せめて自分の家の中では変なものを吸い込まないよう空気清浄機を回す努力はしておきたいと思う次第です。






2013年7月20日土曜日

日に当たるべきか、当たらざるべきか?

東京ではここ数日、日差しが弱くてホッと一息ですが、女性にとって夏は悩ましい季節ですね。降り注ぐ紫外線からお肌を守るために日傘や長袖、UVケアなどで身を防御されている方も多いかと思います。

紫外線を浴びると表皮にはシミ、乾燥ジワ。下の層の真皮ではハリの成分であるコラーゲンや弾力の元であるエラスチンにダメージができる事が明らかになっています。

野菜や果物の色が夏に濃くなるのは紫外線の害から自分を守るために色素を濃くするからと言われています。いわば野菜果物のUVケア作戦ですね。

では紫外線は害だけなのでしょうか?

私たちヒトが紫外線(UV-B)にあたると皮膚でビタミンDが合成されます。このためビタミンDは「日光のビタミン」と呼ばれます。自力で作れるってすごいですねー。

ただし、日照時間が短い地域ではビタミンDが合成されにくいため、くる病等の欠乏症が問題となります。

ところが最近、UVの害が言われるようになってから徹底的に避けるようになり、ビタミンDの体内合成が充分ではない人が増えているとか。

ビタミンDは日本では「骨のビタミン」として知られていますが、アメリカなどでは免疫力UP、大腸がんや乳がんなどの予防抑制効果があるとして注目を浴びています。最近日本でもビタミンDが一部のパーキンソン病の進行を抑制したと話題になりました。

以前、アメリカであるドクターに「では日には当たった方がいいのですか」と質問した際「UVの害は無視できないので、UVケアをしつつビタミンDはサプリメントで摂った方がいい」とのご意見。からだに活性酸素を発生させずにDのメリットを享受するにはそれですか。

日光の恵を受けつつ、うまくつきあって行く知恵が必要。

でも、もうUVケア忘れて外出してしまった方、今日は「ビタミンD合成の日」と前向きにとらえて帰ってからケアしてください・・




























2013年7月9日火曜日

運動転じて

先日、横浜で開催された抗加齢医学会の総会に参加してきました。
今回もまたいろいろお勉強させて頂き、ノートはもう何が書いてあるのだか解読に時間がかかるかかる・・・(涙)

さて今回はいつも大変お世話になっている東海大学の石井教授が座長をおつとめになる一般口演が最終日にあり、参加させて頂きました。

テーマは「運動」。

中で「運動をする人の方が血液検査の数値が悪い」という不可解な報告が。

石井先生のコメント「健康オタクな人たちはきちんと栄養を摂らずに運動することが多い」

石井先生の研究はきちんとマルチビタミンミネラルのサプリメントを摂取しながらおこなわれました。中年女性が対象でしたが、運動のみでは変化がなかった骨代謝関連数値がサプリメントと運動の併用で良くなっていたそうです。

今日の昼、炎天下サウナスーツで走っていらっしゃる中年男性をみかけました。
スポーツが毒にならないようお祈りするしかない・・・


















今回は4,800名の出席だったそうです。
希望したランチョンセミナーが満席で参加できずという事態を
初めて体験。