2011年10月29日土曜日

臨床栄養協会総会

年に一度の総会が終わりましたー。















一昨年は神戸、去年は名古屋と二回連続で出張を楽しみましたが
今年は東京・・・なんだか気分が盛り上がりません。














さて今回もいろいろなプログラムに参加してきました。

1日目
・アンチエイジングの展開と栄養学
・基礎栄養研究
・エピジェネティックと栄養
・食品が脳機能に与える効果の精神整理学的評価
・寿命と摂食
・コレステロールをどう考えるか

2日目
・代謝疾患に対する栄養戦略
・時間遺伝子と食事のリズム
・メタボ対策における大豆蛋白関連食品の有用性と意義
・鉄の機能
・亜鉛の基礎と臨床
・日本人の食事摂取基準と微量ミネラル

連続でいろいろ聞きすぎて、頭がゴチャゴチャになってしまいました。

また折を見てUPしますねー。
とりあえず、「体内時計」を狂わせないためにも今日は寝ることにします。
(↑にわか仕込み・・・)


2011年10月28日金曜日

飲んでもいいかな?

先日、夜、電車に乗ったら混んでいるいる中、やけに空いているゾーンが。

そこには真っ赤な顔の酔っぱらい中年男性が膝を中心とした回転運動中。
(まだマーライオンはスタートしていなかった・・・ほっ)

顔の真っ赤度合い、ハンパなかったです。
もうああなると気持ちがいいのか悪いのか・・・

さて先週のNR研修で面白かったのはアルコール代謝の講義。

なんとなくは知っているものの、あらためて生化学的に検証
していたのがとっても興味深かったのです。

じつはアルコール(エタノール)、その代謝物であるアセトアルデヒド。
いずれもWHOの発ガン物質リストの「発がん性は確実」グループに分類
されています。つまりレッキとした発がん性物質なのです。

どの位のリスクなのかというとそれは分解酵素を遺伝的にどの位持って
いるかということに大きく関わっています。

その指標となるのが「赤くなるか」

赤くなるということは肝臓で分解しきれないアセトアルデヒドが血中に移行
しているということ。アセトアルデヒドに発がん性がありますので、この
血中にあるということが既にアブナイ。

日本人の約50%がこの遺伝型に該当。

赤くならない人に比べて食道がん、咽頭・喉頭がんになりやすい。
リスクは飲酒量にもよりますが数倍から100倍だそうです。

(赤くならない人も飲めばリスクが上がります)

発ガンが怖ければ避けるのが賢明なアルコール。
でも、生活の楽しみでもあるのでうまくつきあいたい。

国立療養所久里浜病院の樋口先生が考案された簡易パッチテスト
がサントリーのHPでみられます。

http://www.suntory.co.jp/arp/check/patchtest/index.html

自分は飲んでもOKなタイプか知っておくのも必要ですね。

(ちなみに私は赤くなるタイプです (T▽T;))

2011年10月24日月曜日

本題より隣のウワサ話

今日は健康食品フォーラム。

アドバイザー仲間のKさんとも会場で遭遇。

フォーラムの内容は「健康食品の評価とその手法」
(申し込む前にタイトルでわかるだろー)

突如

ワタシニホンゴワカラナイヨー ┐('д')┌

の世界に突入。

Jones改変アルゴリズムが・・・
多評価者間κ係数が・・・
95%信頼区間は・・・

あぁ、妖精が飛んで来た・・・zzz

マブタ100kgに耐えかねたそんなとき。

近所にすわっていたオジサマが隣の人に

「T製薬が栄養ドリンクのCMを減らしたらいきなり売り上げ
が2/3に落っこっちゃったらしいですよー。CM減ると消費者は
あー、あれはもう終わっちゃったんだーって思うらしいんですよー」

って、そっちの話のほうが私にはずっと面白いぞ。

スミマセン。レベル低くてm(__)m















いつもキチンとした資料と
エヴィアンをご用意頂き感謝デス。














 
満席。圧迫感!

2011年10月23日日曜日

こころもとない

NRの研修でした。3部構成の長丁場

アメリカは国家予算から巨費を投じ、NCCAMという政府機関を
設置して本腰でサプリメントを含む補完代替医療を研究している
のに対し、かたや日本は?

平成14年から一応研究費がでて多少の研究はされているものの
それがいつまで続くのかもわからないらしい・・・

アメリカに比較するとどうにもこころもとない。

医薬品と違って確固たる基準やエビデンスが要求されず売ったもん
勝ちだったら、普通のメーカーはわざわざお金をかけてデータなん
てとりませんよね。

「皆さんが知っているような有名メーカーでも表示している成分が入って
いないなんてことはよく知られていますよね」

って先生はサラっとおっしゃいましたが・・・。

超高齢社会は不可避。

医療費削減のためにセルフメディケーションの一環としてサプリメントを
利用するのか。

健康食品やサプリメントの需要がおそらく増加するなかであくまで
健康被害防止のスタンスのみを貫くのか。

いずれにしても国の姿勢をそろそろ決めないと。


あーそれにしても5時間座りっぱなし。
お尻が痛かった・・・(^^;)














会場は日比谷公会堂。裏側が市政会館だって
昨日始めて知りました。東京では珍しくなって
しまった戦前の建物。結構好き。















長時間の研修後、気をとりなおして
痛いオシリのまま自由が丘でタイ料理。
からーい!おいしいー!と食べ過ぎで
違う意味でオシリが痛い・・・

2011年10月16日日曜日

ビタミンもまだまだ

「ビタミンの基礎から臨床応用まで」シンポジウムに話を
戻しましょう。

最近は「健康に良い成分」というとファイトケミカルに
お株を奪われた感のあるビタミン。
(本来はそーゆー問題ではないのですが、・・・)

でもビタミンなんて知っている!と侮るなかれ。

例えばビタミンD。
ビタミンBだCだEだと華やかで知名度が高いビタミン
に比べるといささか地味な印象は拭えない。

働きとしてもカルシウムの吸収を高めるとか
骨粗鬆症を予防するくらいしか思い浮かびません。

ところが地味な存在だったビタミンDに最近では様々な
機能が発見され、論文もうなぎ上りに増えているとか。
ここへ来て免疫やがん、高血圧などとの関連も浮かび
上がって来たようです。

今回もいろいろ新しい情報があり、発見の連続です。

ところで私たちが血液検査で一喜一憂する「基準値」
(自分の数値の右側に印刷されている数値)

あれってどう決めているんだと思いますか?

実は検査会社(SRLとかBMLとかMCMとか)の社員の
検査数値がベースになっています。
基準値とはその95%が入っている範囲だそうなんです。

したがって検査会社によってビミョーに違う。

思わず椅子から落ちそうになりました。

基準値がユルい会社はそれだけ社員の健康度が
低いんだろうか・・・

ある検査会社では対象を「ちゃんと食事をとっている
社員」にしたら基準値が変わったとか。

あ、前回に引き続きまた話がそれました。

その他、
・お母さんの栄養知識不足によるお子さんのビタミン欠乏症
(日に日に赤ちゃんが弱っていく・・・)
とか
・働き盛りの非アルコール性肝炎
(実際はアルコール飲まない人の方が多飲者よりも脂肪肝が多いらしい)
とか

いろいろ勉強させていただきました。















会場は東京工業大学キャンパスイノベーションセンター。
建物のど真ん中にムキダシのエレベーター。
しばらく口がポカン状態の斬新なデザイン。















会場は満席。お茶やお菓子も用意され
待遇はなかなかのものでした。
(それが尺度なのかっ?)

2011年10月15日土曜日

折しも

「ビタミンの基礎から臨床応用まで」のシンポジウムに参加してきました。

今日は折しも、慈恵会医科大学の創立者高木兼寛先生の命日だそうです。

明治時代、当時の日本軍では純然たる戦死者よりも脚気による病死、
つまり戦地ではない所で亡くなる兵隊さんが多かったのです。

いまでは、脚気と聞けば、あービタミンB1欠乏ね!なんて簡単に思って
しまうのですが当時はまだまだ原因不明の病気。

高木先生は海軍の軍医で脚気の原因は食事にあり、と軍隊の食事を
大改革。最初はタンパク質不足が疑われたようですが、結果白米を廃止。

対する陸軍では脚気の原因は何らかの病原菌という説を支持していました。

陸軍の軍医のトップは後に文豪となる、森林太郎(鴎外)。

陸軍からはいじめられ、海軍内部からも反発され四面楚歌。
しかし高木先生があきらめず食事の変革をしたことで海軍では脚気
による死者がほぼゼロになりました。

一方、陸軍はその後しばらく脚気による犠牲者を出し続けることと
なります。(作家としては優れた作品を残しましたが医者としては
果たしてどうだったのか・・・)

私たちが常識として当たり前に知っていることも、
いろいろな人間ドラマの上になりたっているんですねー。

もしご興味がおありの方は吉村昭著「白い航跡」(上下巻)が
おすすめ。相当面白いです。

あれ?

見事にシンポジウムの話からそれてしまいました・・
その話はまた次回。


2011年10月12日水曜日

臭いニオイは

おならで大腸がんの有無を調べる方法を名古屋大大学院工学研究科の
八木伸也准教授(量子工学)らの研究チームが開発したそうです。

2005〜2007年にがんの手術前の患者22人のおならの成分を調査。

大腸がん患者のおならと、健康な人のおならの成分を比較したところ
メチルメルカプタンという成分(腐ったたまねぎのニオイ)が平均して
10倍程度多く含まれていたとか

; ̄ロ ̄)!!

おならが臭いと消臭スプレーを一拭きしてオスマシしていては
イケナイ訳です。

腸内環境を整えるビフィズス菌や食物繊維、毎日充分にとって
お掃除に励みたいですね。

2011年10月8日土曜日

その結果は30年後?

AGEという言葉をご存知ですか?

セミナーでもシツコイ位お話しているので
ご参加の方は記憶に残っていらっしゃるかと
おもいます。

AGE
Advanced Glycation End Products
糖化最終産物

からだのタンパク質(ほとんどですが)
と糖が結びついていわばからだが「コゲる」
とイメージしていただくと良いかもしれません。

たとえば

コラーゲン+糖
弾力がなくなりシワやタルミの原因に?といわれています。

ヘモグロビン+糖
糖化ヘモグロビン HbA1c
(糖尿病のマーカー)

血管+糖
動脈硬化

どんどんからだの変性が進んでいくわけです。

からだがタンパク質であることはさけられないので
やはり糖(炭水化物)の摂取には気を配りたいと
いうことが言えます。

さてこの「コゲ」いつから始まるのでしょうか?

じつは胎児期からなのです。

母体から血液を通して移行するAGEがこどもの将来の
糖尿病などのリスクを高めるかもしれないという研究
報告がでました。

途中で粉ミルクに変更した場合はさらにリスクが高まる
ようです。
(一般に食品は加工品であるほどAGEが多く含まれる
傾向になります)

妊娠中の食事が
こどもの30〜40年後の未来の健康を作るんですねー。

もっと若い女性達にメッセージを送っていかなくては!
と思います。

2011年10月7日金曜日

そんなものにも?

たばこやお酒に高い税金がかかる。

それは当たり前だーという社会にいる我々にも
にわかに信じがたいものに税金をかけた国がある。

「脂肪税」

デンマークでのお話。

課税対象になったのは、バターやチーズ、牛乳などの乳製品や肉類、
食用油、それに加工食品など、飽和脂肪酸が2.3%以上含まれる食品。
飽和脂肪酸1キロ 当たり、日本円にしておよそ220円の税金がかかる
ということで、例えばバター250グラムの価格なら、これまでより
約 30円上がる計算になります。

これより以前、先月にはハンガリーでポテトチップスが課税対象に。

摂り過ぎは健康によくない、と思われるものに課税して医療費の
削減と税収UPを見込んだ政策だと思われます。この政策による
税収増は約250億円とか。

嗜好品ならまだしも、脂肪はマクロニュートリエンツの一つ。
ちょっと違わないか?と思いますが。

税率が高かったら食べるのを控えるだろう・・・ってことで
しょうが、ここは国民の健康のインテリジェンス・レベルを
上げるべきでは?と思うのですが。
義務教育の読み書きそろばん(?)に栄養学や基本的な医学
知識を組み込んだらどうなんだろう。

それとも国民にカシコクなられては困る事情でも?

2011年10月6日木曜日

Thanks, Steve.












AppleのCo-founder,スティーブ・ジョブス氏がなくなりました。

初めて買ったパソコンがAppleのPerforma
そして時代はiMac、iBook、iPod、iPhone、
そしてiPadへと。

30代からずっとそばにあったAppleでした。

スティーブ、ありがとう。
そして安らかに。

2011年10月2日日曜日

サプリメントの現状

「サプリメントの現状について」というセミナーをNRという立場からお話ししてきました。

iPadからのプレゼンもだんだん慣れてきましたが、まだ見えにくいスライドもあり、参加の皆様にはご迷惑もおかけしました。

さて10月の始まりということで、天候にも恵まれ、セミナーのついでに永平寺に連れて行っていただきました。

あの、「ゆく年くる年」で有名な永平寺です。有名といえばソフトバンクのCMで一躍知名度があがった一乗谷も近くのようです。

サプリメントの現状、みなさんが選ぶ際のご参考になれば幸いです。




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