暑い日々が続きます。外出先でも水が手放せません。ところがよくよく見ていると子供達の手にしている液体はほとんどが清涼飲料水かスポーツドリンク。水や麦茶を飲んでいる子を見る事はまれです。子供達のさわやかな笑顔がこのまま続いてくれる事を願ってやみませんが・・・
今やアメリカ人は大人の3人に2人、子供の3人に1人が肥満。そして肥満関連の医療費は年間1.9兆円にものぼると言われています。清涼飲料の消費量増加が原因の一つと言われています。
標準的な清涼飲料水の560ccボトルでスプーン15〜18杯の砂糖が含まれ、カロリーは240kcalです。
大きなサイズ(1.8リットル)ではなんと700kcal!
これは吉野家の牛丼並盛りを超越するカロリーです。
そんなカロリーですが、いかんせん飲み物ですから同じカロリーであっても、牛丼など食事に比べると満腹度は低い。カロリーをとっている自覚はないのでさらに普通に食事をしてしまう訳です。まさに「飲んだら忘れちゃうカロリー」。
広告戦略にもぬかりはありません。
アメリカの2006年のデータではざっと見積もって320億円もの巨費が炭酸飲料の広告に投下されています。子供への直接的なアピールにも巨費を使っています。
ハデな広告の甲斐?もあって、この「飲んだら忘れちゃうカロリー」はうなぎのぼり。
1日の摂取カロリーに占める比率は70年代はわずか4%でしたが、今や10%越え。
特にティーンエイジャーに顕著だそうです。
彼らの1日摂取カロリー中のシェアでは、ピザ(213kcal)を抜いて清涼飲料水(226kcal)が堂々のTOPです。こんな状態がいいはずはありません。
・1日336cc以上飲む子供の1.5年後の肥満リスクは1.6倍
・1日1〜2缶飲む人のII型糖尿病リスクは26%UP。
特に10〜20代、そして日本人を含むアジア人にはリスクが高くなる。
他にも心疾患のリスク、血栓のリスクも高くなるとの研究結果もあります。
Liquid Candy 「液体のキャンディー」と呼ばれる清涼飲料水。
それは決して「水」ではないということをもっと沢山の人にわかってほしいですね。
(参考:Harvard School of Public Health The Nutrition Source)