2011年8月30日火曜日

諸刃(もろは)の剣

イエール大学の研究でこんなことがわかってきました。

「フリーラジカル(活性酸素のグループ)が肥満マウスの
食欲を抑制。」

脳の視床下部という部分でフリーラジカルが食欲を
コントロールしているとか。

正常なマウスでは視床下部で血糖や満腹ホルモンを
感じる神経細胞が働くことによって食欲を抑制します。
この時に視床下部の神経細胞でフリーラジカル濃度が高くなっている
らしいのです。

一方、肥満マウスではその神経が反応せず、視床下部のフリーラジ
カル濃度も低い。実験では視床下部の脳細胞の働きを調整する
ことでフリーラジカルの濃度をあげたところエサの量が減ったと
報告されています。

えっ?フリーラジカルでやせられるのか??

フリーラジカル。
身体の老化を促進してしまう因子として有名です。
ほとんどの生活習慣病の原因とも言われています。

一方、免疫に働き身体を守っていますが、今回の実験で
肥満を抑制している可能性も出てきた訳です。

まさに諸刃の剣。うまくはいかないものです。

老けるか、それとも太るか。

難しい二者択一ですね・・・(笑)

※あくまでネズミの脳での実験です。ヒトがタバコを吸ったりして
活性酸素をふやしてもやせる訳ではありませんので良い子は真似
しないでください。















週末の信州。朝はこんなに
気持ちいい夏空。
















帰りは土砂降りでした。



2011年8月27日土曜日

前もって。

受胎前後に総合ビタミン剤を摂取していた女性は未熟児の出産が少なかった。

デンマークの疫学調査で女性(35,897名)を対象に受胎前後12週間の総合ビタミン剤使用と早産児、未熟児の関係について検討した結果。

受胎前後の総合ビタミン剤の摂取は早産児、未熟児のリスクを低下させる可能性があることから、研究チームは、受胎前後の総合ビタミン剤のタイミング及び頻度と出産状況についての調査を行ったようです。

・早産のリスク
受胎前及び受胎後総合ビタミン剤常用者(4-6週摂取)で、BMI25未満の妊婦の場合、早産のリスクが低下。(肥満の妊婦さんではこの関係はみられませんでした)

・未熟児のリスク
総合ビタミン剤の摂取と未熟児の関係は、妊婦が肥満かどうかとは無関係に、ビタミンの摂取で未熟児は減少したそうです。もっとも強い関係がみられたのは、受胎後の常用者の場合。

受胎前後の総合ビタミン剤の摂取は未熟児のリスク普通体重者の早産児のリスクを低下させるようです。

お腹の赤ちゃんはお母さんを通じて栄養を取り込むしかないのです。
お母さんに食や栄養の知識がないと赤ちゃんは大迷惑(?)

例えばお母さんが妊娠中に充分な栄養が取れていないと生まれた赤ちゃんが大人になった時の糖尿病のリスクが高くなると言われています。

これからお母さんになる皆さん。

前もって、まずは自分自身のカラダをちゃんと作っておきましょうね。

2011年8月22日月曜日

未病

週末は大阪のセミナーでした。

今回、突発性難聴を患ったのですが、世の中には
相当沢山同じ病気の方がいらっしゃるということを
改めて認識しました。

お友達が突発性難聴で・・という方が多かったです。

自分で経験して身にしみたのですが、聞こえないのは
つらかったですし、耳鳴りも徐々になれてくるものの
しんどかったです。

突発性難聴の原因は解明されていませんが、
疲労やストレスで起こってしまうと考えられています。

今回のセミナーのテーマは「疲労」。

人間の脳は高次に発達しているために
疲れを自覚しにくい。またやりがいや楽しさが
疲れをマスキングしてしまうのです。

仕事をしていて「もう楽しくて疲れなんか感じない!」
と思っている方もいらっしゃるでしょう。
でも疲れによるダメージは蓄積されていきます。

セミナーではこんなことを話しているのに
自分自身がその疲労による病気になってしまうとは!

突発性難聴をはじめとするストレス症候群は、なって
しまうと回復がなかなか難しい。

疲れている自覚が無くても、疲れているという前提で
栄養や休養のケアをしていくことが大事なのだと
改めて実感しました。

「未病」の段階の対策が要です。















ランチで頂いた生麺のパスタ。
シコシコで美味しかったです。
大阪は食が美味しくて安い!
さすがです。





2011年8月12日金曜日

顛末記(後編)

病院で治らないと言われたとき、
これだけは避けたいという行動があります。

薬や西洋医学でダメならば、と

インターネットで

「病名」 「サプリメント(健康食品)」

で検索をかけることです。

(実際、やってみた・・・)

アドバイザリースタッフの私が言うのもナンですが
ネット上の情報は玉石混交。

よくわからない療法や食品を高額で購入するハメに
なりかねません。
なにより時間との勝負のこの病気にグズグズしている
と治るものも治らない。

もし何らかの情報を得たいとき、オススメなのが
PubMed(パブメド)というデータベースです。

これはアメリカ国立医学図書館の国立生物工学情報
センターが運営する医学・生物学分野の学術文献
検索サービスです。

自分の病気がサプリメントなどで回復したという臨床データ
もあったりして参考になります。

こんな情報を無料でありがたい!という論文の山。
さすがアメリカ、太っ腹!

唯一の欠点が

全文、英語・・・・・(T_T)

(唯一の欠点というより致命傷か?)

辞書を片手に自力で行くか。
英語がわかる友達にメールするか。

さて今回

突発性難聴

英名:
Sudden Deafness(またはSD)
Sudden Sensorineural Hearing Loss (またはSSHL)

検索窓にこの単語を入れて
スペースをあけて

vitamin
herb

など入れてみると。

いくつかの論文の中に知ってる単語を発見!

それはGinkgo biloba(イチョウ葉)

そしてVitamin E VitaminC

さらにCoQ10

知っている単語に出会って救われた思いでした。

摂取量、期間、病状など細かい記載がある論文から
数字を拾って自分が使用しているサプリメントに換算
一日当たりの量を決めました。


私はあくまで自分の責任において、病院の投薬と
並行して行いました。薬との相互作用もチェック。
またお医者さんの指示通り徹底的に安静を通しました。

ブログを読んで頂いた方から、ご心配のメールを頂戴して
しまいました。ありがとうございます。

取り急ぎご報告です。

現在、聴力はいきなり正常まで回復。
(普通、いきなりは回復しないらしい)

お医者さんは目を白黒させていましたが・・・。

・突発性難聴ならば通常こんな回復はしない
・こんな回復をするなら突発性難聴ではなかったのか

そんな思いがグルグルしていたのでしょうか。

ともあれ、カラダは治ろうとする。

その力をサポートしてあげられたのではないか。

今回は貴重な体験をさせて頂きましたm(__)m


2011年8月10日水曜日

お休みしてました 顛末記(前編)

それは7月末のこと。
突然、右耳が聞こえにくくなりました。

あれ?風邪?
耳鼻科に行くと内耳が腫れているとのこと。
ならば薬を飲んでしばらくおとなしくしていようと
するも翌日にはほぼ何も聞こえない。

突発性難聴?
そんな病名が脳裏をよぎりましたが耳鼻科の
先生は症状が違うと否定。結局セカンドオピニオン
を求めて(元)国立病院を再診すると病名は
「突発性難聴」。

この時点ですでに発症から1週間が過ぎていたため
聴力の回復は難しいとのこと。ほぼこの時点の
聞こえなさ度合い(ほぼ聞こえない)で固定して
しまうだろうと。

本当に聞こえない。
どんな雑踏の中にあっても、聞こえる左耳を塞ぐと
きこえるのは自分の耳鳴りだけ。

聴力検査でも測定不能なくらい聞こえていない。

どうするワタシっ?!

医者からサジを投げられた瞬間、自分のなかの
本気のスイッチがonになりました。

あーそうですか。

誰のものでもない自分のカラダ。
やるだけのことはやってみようじゃありませんか!

・・・つづく

2011年8月3日水曜日

妊婦さんとDHA

ω−3脂肪酸であるドコサヘキサエン酸(DHA)のサプリメントを妊娠中に
とることで、生まれてくる子供の病気を防ぐことができるのではないかと
いうエモリー大学の研究結果が発表されました。

メキシコで約1,100人の妊婦さんを無作為に

DHA(毎日400mg)摂取グループ
    と
プラセボ(偽薬)グループ

に分け、女性から生 まれた約900人の子供について生後1、3、6ヵ月に
調べたところ、プラセボグループと比べDHA摂取グループの子供は、
風邪の発症が少なく、その期間は短いことがわかりました。

こういう臨床研究って、日本では、なかなかできなそうですね。

赤ちゃんはお母さんが摂ってくれる栄養が頼り。
とするならば、子供達の元気な未来を作る為にはまず
若いお母さんたち、いやいや、お母さん予備軍の女性への
「オトナの食育」アプローチが必須ですね。

食育ってその「家系」すら変えてしまうかも!















いつもお世話になっているYOKO先生
の新作デザート。先日打ち合わせの時
に頂きました。黙々と完食。相変わらず
オイシイ!のヒトコトでした。