「ビタミンの基礎から臨床応用まで」シンポジウムに話を
戻しましょう。
最近は「健康に良い成分」というとファイトケミカルに
お株を奪われた感のあるビタミン。
(本来はそーゆー問題ではないのですが、・・・)
でもビタミンなんて知っている!と侮るなかれ。
例えばビタミンD。
ビタミンBだCだEだと華やかで知名度が高いビタミン
に比べるといささか地味な印象は拭えない。
働きとしてもカルシウムの吸収を高めるとか
骨粗鬆症を予防するくらいしか思い浮かびません。
ところが地味な存在だったビタミンDに最近では様々な
機能が発見され、論文もうなぎ上りに増えているとか。
ここへ来て免疫やがん、高血圧などとの関連も浮かび
上がって来たようです。
今回もいろいろ新しい情報があり、発見の連続です。
ところで私たちが血液検査で一喜一憂する「基準値」
(自分の数値の右側に印刷されている数値)
あれってどう決めているんだと思いますか?
実は検査会社(SRLとかBMLとかMCMとか)の社員の
検査数値がベースになっています。
基準値とはその95%が入っている範囲だそうなんです。
したがって検査会社によってビミョーに違う。
思わず椅子から落ちそうになりました。
基準値がユルい会社はそれだけ社員の健康度が
低いんだろうか・・・
ある検査会社では対象を「ちゃんと食事をとっている
社員」にしたら基準値が変わったとか。
あ、前回に引き続きまた話がそれました。
その他、
・お母さんの栄養知識不足によるお子さんのビタミン欠乏症
(日に日に赤ちゃんが弱っていく・・・)
とか
・働き盛りの非アルコール性肝炎
(実際はアルコール飲まない人の方が多飲者よりも脂肪肝が多いらしい)
とか
いろいろ勉強させていただきました。
会場は東京工業大学キャンパスイノベーションセンター。
建物のど真ん中にムキダシのエレベーター。
しばらく口がポカン状態の斬新なデザイン。
会場は満席。お茶やお菓子も用意され
待遇はなかなかのものでした。
(それが尺度なのかっ?)