オリーブオイルを豊富に使った地中海型食生活を2年間続けることで、骨の健康によいことが示唆された、というスペインからの研究報告。対象は55-80歳のスペイン在住男性127名。対象者はランダムにナッツ類に富む地中海型食生活、オリーブオイルに富む地中海型食生活、低脂肪食生活の3群に振り分けられた追跡調査。
対象者の血液が測定された結果、オリーブオイルに富む地中海型食生活群のみで骨形成マーカー(骨の形成に関する血液の指標)が上昇していたことが分かったということです。血中のカルシウム濃度も、他の2群では有意に低下したのに対してオリーブオイル群では現状を維持できた模様です。
いつも思うのは対象者がどういうオリーブオイルを摂取していたのか、ということです。オリーブオイルは自然の食品なので地域、品種、製造方法などで内容成分や品質にバラツキがあると推察します。
サプリメントに関しても同じ事を心配するのですが、こういうニュースを一般の方が見て「オリーブオイルって健康にいいのね」と十把一からげで信じ込み、低品質のオイルを真面目に取ってしまったら逆効果なのでは?ということ。中にはしぼりカスのオリーブを溶剤で抽出したオイルもあるようだし。
ナッツ類群では差が出なかったということは、その有用性は脂肪酸によるものではなく、オリーブオイルに含まれるファイトケミカルによるものだとするなら、少なくともエクストラバージンである必要があるのではないかしら?
本国では食用になっていないレベルのオリーブオイルが販売されている(らしい)日本。「安かろう悪かろう」にはくれぐれもご用心。